2020 J1 第9節 横浜F・マリノス ー 柏レイソル
2020年J1第9節 横浜F・マリノス ー 柏レイソル
2020年8月8日(土)
日産スタジアム 19:03キックオフ
天気:晴
主審:木村 博之
横浜F・マリノス 1-1 柏レイソル
マリノス得点者:オナイウ阿道(78分)
警告:朴一圭(累積1枚)
2試合連続のアウェイゲームを終えて久しぶりにホーム日産スタジアムに帰ってきて迎えたこの試合。
試合前の選手紹介映像から渓太の映像がバッサリと削除されていたのは少々ショックではありました。現実を突きつけられたかのようでした。
(ちなみにドイツの渓太は現在別メニュー中。週末のコットブスとのプレシーズンマッチには出場できませんでした。)
スタメン
こういう並びになるのかなと思ったのですが、実際試合が始まると、
こういう感じでしたね。
控え:梶川、伊藤、渡辺、松田、扇原、大津、オナイウ
チアゴがそろそろ復帰するかなと思ったのですが、まだできず、前節に続きこの試合もケニー(松原健)がセンターバックをつとめることに。
そして、鹿島戦で途中交代したエリキが復帰しました。
控えには先日相模原SCへの育成型期限付き移籍を急遽終えてマリノスに戻ってきた詠太郎がいきなりのベンチ入り。
昨年夏に加入早々のエリキやマテウスをいきなり実戦起用することで早くチームのやり方を習得させようとしたボスだけに、ある程度予想はしていましたが。
前田大然についてはまだコンディションが上がっていないということなのでしょうか。今節のメンバー入りは見送られました。
試合の超ざっくり振り返り
立ち上がりから右サイドからフィニッシュまで再三持ち込むも最後が決められないマリノス。
対する柏もマリノスのハイライン裏を狙い、現在得点ランキング1位のオルンガにボールを集めようとするもこちらもうまくいかない。
前半飲水タイムを挟みマリノスは左右のWGを入れ替えつつ、攻勢を維持するもやはり決まらない。
後半頭から宏太に替えて大津さんを投入。左の大津さん、右のエリキでスピードを活かして押し込もうという狙いだったのか?
60分、ボスは動きます。エリキ、エジガル、マルコスに替えて詠太郎、オナイウ、タカを投入。タカのフィードによるサイドチェンジで柏の守備を揺さぶることや、高さのあるオナイウを投入してハイボールクロスを織り交ぜることで柏の固いブロックを打開しようとしたのか。
だが、その直後。先制したのは残念ながら柏。この試合の要注意選手であったオルンガのゴールで先制を許す。
しかし、マリノスもこのまま黙っていない。78分あまじゅんからパスを受けたオナイウが即座に右足を振り抜き同点ゴール!
その勢いで右WGに入りJ1デビューを飾った詠太郎がドリブルで何度も仕掛けチャンスを作り出すもゴールにつながらず。そのまま試合終了…。
1-1のドローで終了となりました。
マリノスの攻撃をデータで振り返る
ボールポゼッション
出典:Yokohama F. Marinos Kashiwa Reysol live score, video stream and H2H results - SofaScore
とポゼッションは65%、Attack Momentumを見てもマリノスが押している時間が多いことがわかります。
スプリント回数
出典:2019年のデータは【公式】成績・データ:Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
スプリント回数の昨年平均193回と比べるとこの試合のチーム合計142回は少ない。
気になるのはWGの選手のスプリント回数の少なさ。まぁ、全WGの選手がフルタイム出場していないとはいえども気になりますね。
シュート数
DAZNの数値によると17本とのことですが、公式記録によるとシュート数は14本。
(内訳)
・★ケニー:1本
・★あまじゅん:4本
・大津さん:2本
・★マルコス:2本
・★エリキ:3本
・オナイウ:2本
★=スタメン出場した選手
出典:【公式】横浜FMvs柏のトラッキングデータ(明治安田生命J1リーグ:2020年8月8日):Jリーグ.jp
エジガルが1本もシュートを打てていないのが気になるところ。
そして、やはり最近のあまじゅんはシュートを打つことに積極的。1本でも決まっていれば…。
プレーエリア
出典:J1試合成績:横浜F・マリノスvs柏レイソル 2020年8月8日【スパイア】
アタッキングサードでのプレー比率も40%と高め。
これだけ攻めて押し込んでいるのに…。
では、なぜ決まらない?
出典:Yokohama F. Marinos Kashiwa Reysol live score, video stream and H2H results - SofaScore
全シュート数のうち、枠外に飛んだシュートは少ない。
つまり枠内には飛んでいるが、ブロックされたりゴールキーパーにセーブされていることがわかります。(マーカーで塗った部分)
先程のプレーエリアの図を見ても柏のディフェンシブサードでのプレー比率が53.6%という点を見ると、とにかく閉じこもってブロックしていたと言えますよね。
では、なぜ追いつけたのか?
何が変わって、追いつけたのか?それはオナイウのコメントにヒントがあると思います。
「(ゴールシーンを振り返ってください)まずボールを受けたときにしっかり前を向けました。そして純くんがあそこへ動いているのが見えたので、そこに預けてもう一回もらいに行きました。あまりスペースがなかったので、もらったボールをなるべく早く打とうと思いました。
前半、ベンチから試合を見ていて、皆、すごく集中して一つ一つのプレーが出来ていました。ボールを失った後も、以前よりも切り替えも良くなっていると思いますし、相手がスペースに出てそこにボールが出された時も、しかっり戻って来るスピードであったり、リカバリーするスピードというのも少しづつ良くなっていると思います。
(流動性の部分も、良くなっているのではないでしょうか)ボールを動かすところだったり、受けるポジションだったりはすごく良くなっていると思います。けれども最後の質の部分、もう少しゴール前とかシュートを打ってもいいのではないかと、前半戦ベンチから見て思っていました。ですから、自分が出たらそういうところをトライしようと考えていました。
(内容は良かったのですが、勝点1にとどまったということについては)今シーズンのこれまでもそうですが、個人的なミスだったり、チームとしてのミスが出てしまったのはもったいないと思いますが、そのなかでも、そのまま試合を終わらせないで引き分けに持ってこれたというのは大きいと思います。
さらにもう1点取って逆転し、追加点を取って相手を突き放せる時間もあったと思います。そういうことをできるようになれば、勝利につながったり、相手に圧力を感じさせるようなチームになれるのではないかと思います」
出典:2020 明治安田J1 第9節 vs柏レイソル | 2020 | 試合 | 横浜F・マリノス 公式サイト
つまり、シュート数が少ない、攻撃に時間を掛けすぎている。それでゴールが決まらなかったということなのでしょう。
確かに、あまじゅんからボールを受けたからシュートモーションに入るまでがはやかったですよね。
気になったポイント
・後半3人替えの意図
ボスのコメントによると
質問:0-0の時点で3名を一度に交代させましたが、どういう意図でしたか?
「本当に、すごく良い展開で試合は運べていたのですが、マルコス ジュニオールやエリキはケガから復帰したばかりなので90分は難しいと考えていました。あそこでフレッシュな選手を入れることでエネルギーをプラスでつけたいと思いました。3人に関しても、良くやってくれたと思いますし、交代した選手たちが同点にしてくれました」
とのことで、コンディションによる時間制限によるものだったということのようです。
エネルギーをプラスでつけたいの本当の意図が知りたいところですが。ボスはこういう細かいところあまり話してくれない印象。
まとめ
・詠太郎J1デビュー戦良かった!
渓太が移籍、テルも肉離れで全治4~6週の離脱、エリキも怪我明け、前田大然はまだメンバー外、さぁWGどうする?と思っていましたが、全然J1の舞台でも堂々とプレーしてましたね。
ただ、今後マークされ始めたり、テルが復帰してきてからが大変になってくるかもしれません。
でも、一生懸命仕掛けるプレー、渓太のデビュー戦を見ているかのようでした。とても応援したくなるそんな選手でした。今後もどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです。近いうちにスタメンで出場なんてこともあるかもしれませんね。
・閉じこもる相手をいかにこじ開けるかは今後も課題
・ナベコ(渡辺皓太)のプレーももう少し長い時間見てみたい
この日の推し選手
渓太がドイツに移籍してしまったので、この推し選手枠は前節からケニーを追うことになっておりますが、スタメンフル出場。
前節に続きセンターバックでのプレー。ケニーにオルンガのマークは酷だなぁって思ってましたが、本当よく頑張っていたと思いました。
ただ、あの失点シーン。空振りをしてしまい、オルンガにふっ飛ばされてしまうというミスではあるものの、相手の体格が強すぎた。あのシーン以外は本当に完璧だったと思います。
【この試合の頑張ったで賞】
この試合の頑張ったで賞、難しいですね。
感動するようなプレーの連続のブンちゃん、得点を決めたオナイウ、J1デビュー戦で堂々としたプレーを披露した詠太郎。候補はたくさんいますが…。
松原健選手にしようと思います!
(理由)
本当にあの失点シーン以外頑張ってました。マリノスのセンターバックを何年もやってたんですか?と思うほどのプレーぶり。そして、ラインをしっかりコントロールしたり。
でも、何より1列すっ飛ばすようなパスだったり、龍太や喜田さんへのカーブをかけながらも足元におさまるように出すパスだったりがとても良かったので。
確かに失点につながってしまったかもしれませんが、本当に頑張っていたので今後の期待も込めて。