2020 J1 第20節 横浜F・マリノス ー ヴィッセル神戸
2020年J1第20節 横浜F・マリノス ー ヴィッセル神戸
2020年10月4日(土)
ニッパツ三ツ沢球技場 16:03キックオフ
天気:曇
主審:飯田 淳平
横浜F・マリノス 2-3 ヴィッセル神戸
マリノス得点者:エジガルジュニオ(3分)、小池龍太(90+3分)
警告:畠中槙之輔(累積3枚)、マルコスジュニオール(累積2枚)、ティーラトン(累積3枚)
この日の三ツ沢のスタンドは久しぶりの結構な密度でしたねぇ。
やっとここまで日常が戻って来たかと思いつつも、結構ドキドキしていました。
スタメン
控え:中林、伊藤、水沼、大津、ジュニオールサントス、前田、オナイウ
喜田さん、ようやく全休となりました。そして、槙之輔がいよいよ復帰!
タカはこの並びではありましたが、実際は少し前目に構えたり、左に動いたりなど、かなり自由な感じだったと思います。
試合の超ざっくり振り返り
エジガルのゴールで幸先よくスタートしたものの、5分後に失点。
(この場面は映像で見た感じではオフサイドのように思いますが、セルフジャッジしてしまいましたかねぇ…)
「これはこの試合撃ち合いになるか?」と思いました。
しかし、タカが守備で伸ばした足が相手選手に接触して倒したファウルという判定でPKに。
\ 📍 #ヴィッセル神戸 にPK 📍 /
— Goal Japan (@GoalJP_Official) 2020年10月4日
ペナルティーエリア内で扇原貴宏が郷家友太を倒して神戸がPKを得る。リプレイ映像では扇原は接触前に足を止めていたが、ファウルの判定に。#GoalJ1リーグ
🇯🇵#明治安田J1 第20節
🆚横浜F・マリノス×ヴィッセル神戸
📺#DAZN で配信中 pic.twitter.com/GdMUebIu5G
実際はtwitterに流れてきたDAZNの動画に書かれていた通り、タカは足を振り抜かず接触前に止めているので…まぁ、審判がファウルと判定した以上仕方ないと言いますか…(納得いかないけど)
まぁ、まだ1点差だし、前半時間は十分あるしと思ったものの、そこから先は攻めども、攻めどもゴールにつながらない。
そして、後半にまた失点してしまいましたが、このシーンはマリノスの守備のマークが曖昧になってしまっていたかなとも思います。
その後もとにかく攻める、攻める、攻める!だが、入らなーい!
試合終了間際の龍太のゴールで1点差に詰め寄るも、追いつけずそのまま試合終了。
これで今年神戸相手に3敗…。この試合は攻撃で圧倒していたのに。
気になったポイント
今回の気になったポイントはこちら。
・仮説:ボスのサッカーにフォーメーション(陣形)という概念は存在しないのではないか?(もしかしてみんな知ってた?)
なぜこんなことを思ったかと言うと、ボスのこの試合後のコメントです。
質問:CBを務めた扇原選手について、期待していた部分は?
「どういうふうに皆さんに見えたかはわからないのですが、自分としてCBに置いたつもりはまったくありません。状況に応じてCBの間に入ってポジションを取ったりしていました。攻め込まれることがほとんどなかったので、相手の陣内に入った時の彼のポジションはボランチだったと思います。しっかりやってくれました。
これも何度も言っていることですが、スタートがどうあれ、試合が始まれば選手は流動的に動きます。そういうところで、皆で動いてプレーしていくというのが自分たちのサッカーです。自分たちは、いつもそのようにやっています。」
出典:2020 明治安田J1 第20節 vsヴィッセル神戸 | 2020 | 試合 | 横浜F・マリノス 公式サイト
マリノスがいわゆる「3バック制」を導入してからのボスのコメントに度々「どういうこと?」と思うことがありました。
ここでボスのフォーメーションに関する質問に対してのコメントを振り返ると、
※出典はすべてマリノス公式サイトになります
(9月9日 名古屋戦)※初めて3バックをやった時
質問:今日の試合で、初めて3バックを使った狙いについて教えてください。
「いつも言っているのですが、特にサッカーを変えたというわけではありません。ただ、もうちょっとアグレッシブにサッカーを繰り広げられたらと考えていました。その中で一人ケガをしてしまい、またシステムを変えてやっていかなくてはならなくなり、難しい状況になってしまったと思います」
(9月16日 清水戦)
質問:前節から採用している新システムについて、今日の試合の評価を教えてください。
「これは自分が日本に来てからずっと皆さんにお伝えしていることなのですが、システムは後ろが3枚だろうが4枚だろうが特に自分にとっては重要ではないのです。とにかく全員で攻撃しますし、全員で守備をします。
今シーズンは中2日、中3日の試合が続いている中で、やはり今日もケガ人が何人か出てしまいました。ずっと同じ選手たち、メンバーというのは難しいです。今いる選手たちで何がベストで、何が良い状態でできるのか、そういう部分を見てやっているだけです。
監督としてやるべきことは、選手たちをしっかり守ってあげることです。その中で、次の試合に向けて準備をすること。システムがどうこうというのは、自分のなかでは重要ではありません」
試合前はタカがどのポジションに入るのか気になりましたし、試合が始まっても正直CBっぽいような…でもボランチっぽくもある…一体どこなんだ?という状態でした。
ボスのサッカーは(清水戦後のコメントにあるように)ざっくり言えば全員で攻撃し、全員で守備をするというものであって、3バックであろうが4バックであろうがそんなことは重要ではなく、選手個々の特性を最大限活かしつつ全員で攻撃し、全員で守備して、相手を圧倒して勝つために、あくまでもあの並びになっているに過ぎないのでは?とふとそんな仮説に気づいたのです。
なので、おそらくここ何試合かで見られた喜田さんのリベロも「たまたまそうなった」のかもしれません。
試合を見ていて気になったのがこの交代です。
渡辺→水沼
和田→大津
普通なら、「えええっ、宏太と大津さんがボランチなの???」と思うと思います。
でも、もしボスのサッカーにフォーメーションという概念が無く、とにかく全員でアグレッシブに攻めるというものであれば、この交代も納得できるような気がしたのです。
試合後のボスのコメントを読んで、これまでの頭の中でモヤモヤとしていた「3バックも4バックも関係ないってどういうこと?」というのが少し晴れたような気がしました。
もし、フォーメーションという概念があり、ボランチのポジションに「ボランチっぽい選手」を入れるのであれば、槙人を入れても良かったはずです。
(槙人を入れて、タカを1列上げるということもできたかもしれません)
神戸にリードされている→マリノスは一層攻める必要がある→攻撃に特性がある選手を投入する必要がある→だから宏太と大津さんを入れた。
ざっくり言うとそういうことなのかなぁ…と思ったのです。(確証は持てませんが)
攻め方の「型」みたいなものはあるのかもしれませんが。
もちろん、チーム内のけが人だったり、休ませる必要があることを考えての今いる選手の中でやりくりしなくてはならないという状況も加味されてのメンバーでしょうし、その日いるメンバーで戦うしかないというのもあるかもしれません。
また、(そうは言うものの)タイトルにより近い次のルヴァンカップがあることを考慮して、選手を休ませたくて宏太と大津さんを入れざるを得なかったという可能性もありますが。
うまく言葉でまとまらず、わかりにくくなってしまいましたが、サッカーは見る専門で未経験者の自分がこの試合を見て(ボスのサッカー3年目にして今さらなことかもしれませんが)そう思った次第です。
もしかして…某小◯進次◯議員みたいに当たり前のことをそれっぽく言っただけじゃんとか思われてたりして…(汗)
実際のところはどうなのでしょうか?
マリノスの攻撃をデータで振り返る
ボールポゼッションとAttackMomentumとシュート数
出典:Yokohama F. Marinos Vissel Kobe live score, video stream and H2H results - SofaScore
※左側がマリノスの数字です。
(AttackMomentum)
こんなに圧倒しているのにゴールが遠い…
(シュート数内訳)
出典:【公式】横浜FMvs神戸の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2020年10月4日):Jリーグ.jp
ひえええっ…26本もシュート打っているのに。2点って…
・★チアゴ:1本
・★小池:1本
・★畠中:1本
・★ティーラトン:2本
・水沼:2本
・★渡辺:1本
・★和田:1本
・★扇原:1本
・大津:1本
・★エリキ:2本
・★エジガル:4本
・ジュニオールサントス:1本
・前田:3本
・オナイウ:2本
・★マルコス:3本
★=スタメン出場した選手
走行距離とスプリント回数
出典:【公式】横浜FMvs神戸の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2020年10月4日):Jリーグ.jp
実は神戸とスプリント回数が同じというのは意外でした。
プレーエリア
出典:J1試合成績:横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 2020年10月4日【スパイア】
改めて数字で見てもハーフコートゲームですよね、これ。
その他気になった数字
出典:Yokohama F. Marinos Vissel Kobe live score, video stream and H2H results - SofaScore
左側がマリノスの数字なのですが、Clearancesの数字が神戸が45回ということなのですが、45回もクリアーしてたんですね。
そりゃ、あれだけ攻めても入らないわけだ…
52 - 横浜FMは第20節の神戸戦で、オープンプレーからのクロスを52本記録した。J1の2015年シーズン以降、1試合ではリーグ最多だった。スクランブル交差点。 pic.twitter.com/eKXucRrrxA
— OptaJiro (@OptaJiro) 2020年10月4日
そして、OptaJiroのデータによると52本もクロスを入れていたとは。
まぁ、それだけクロスに頼りすぎていたのもありますが、クリアーが45回されたことを考えると、クロスの入れ方にも工夫が必要だったかもしれません。
まとめ
・槙之輔、おかえりなさい!
・スピードのあるワクワクした展開だった。ただ、それだけに結果に結びつかなかったのが残念
・エジガルのゴールに繋がった龍太のクロス、マリノスに来てから一番良いクロスだったと思う
・ナベコ&わーぼーの2人は見ていて楽しい。とくにナベコは「イニエスタ相手に果敢に挑んでいった選手」としてもしかすると世界に見つかってしまったかも???
・クロス一辺倒になりすぎたこの試合。神戸の両CB+GK相手に高さのあるクロスばかり入れてたらそりゃ、決まらないって。相手を揺さぶるなど工夫が必要!
・前半のうちに追加点がほしかったなぁ…
・もう少しミドルシュートを打ってみるとかしても良かったかも
・シュートをたくさん打っても決まらなければ意味がない、少ないシュート数でも確実に決めれば勝てる。そんな当たり前のことを改めて気づかされた試合でした
・喜田さん、ようやく休めましたね
・チアゴはそろそろどこかで休ませたいところ…
この日の推し選手
ケニーこと松原健、この試合もメンバー外でした。スタンドで見ていましたね。
怪我の具合はどうなのでしょうか。テルの方も引き続き心配です。
【この試合の頑張ったで賞】
この試合の頑張ったで賞は1ゴール1アシストの小池龍太選手にしたいと思います!
本当はナベコやわーぼーとも迷ったのですが、数字として結果を出したので。